辛くなる前に花粉症対策!

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本格的な花粉症シーズンである春が近付くと、どんどん憂鬱な気持ちになる方は非常に多いことでしょう。
毎年頭を悩ませる花粉症ですが、早めに対処することで症状を軽くすることができます。
ここでは、花粉症が引き起こす症状にはどんな特徴があるか、症状が起こるメカニズムなどとともに解説します。
また、気をつけたい花粉症の二次症状に関してや、薬による緩和・治療方法も一緒に知っていき、上手に対処できるようになりましょう。

花粉症の3大症状について

ティッシュ

花粉症の3大症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりです。
これらの3大症状はいずれも、花粉症に罹患していない平常時にも起きる生理現象でもあります。
病原菌やホコリ・虫など体内に侵入した異物に対して、身体が「生命の危機を脅かすもの」と認識して、体内から追い出そうとしてくしゃみや鼻水が出ます。
この一連の現象を、「生体防御反応」と呼びます。

花粉症はアレルギー症状の一種であり、ホコリやダニなどのハウスダスト、食品によるアレルギーなどと同様で「花粉」がアレルギーの源、すなわち「アレルゲン」に該当する物質です。
アレルギー反応の出る花粉が体内に侵入したことにより、鼻や目の粘膜に存在する肥満細胞が花粉を追い出すための信号を脳に要請します。
この要請に用いる物質を「ヒスタミン」と呼び、脳が信号を受け取って鼻水や涙・くしゃみを発するように命令を下し、過剰反応として表出される症状が「花粉症」です。
花粉症は身体をアレルギー物質から守ろうとする、過剰防衛状態とも言えます。

3大症状に関して、もう少し詳しく見ていきましょう。
くしゃみは異物(花粉)を外に追い出そうとする働きを持つ生理現象です。
風邪と間違いやすい症状のひとつでもありますが、アレルギー性鼻炎によるくしゃみの場合は、続けて何回も出るため比較的わかりやすいです。
鼻水は、異物を洗い流そうとする働きがあり、風邪の時の粘り気のある鼻水とは異なって、透明でサラサラしています。
鼻づまりは、鼻の粘膜を腫れ上がらせることにより、鼻の通り道(鼻腔内)を狭くして異物の混入を防ごうとして起こる現象です。
他の2つの現象に比べて、後から起こりやすいのも特徴と言えるでしょう。

なお、スギやハンノキの花粉が大量に飛散する春先が最も被害の大きい季節というイメージがありますが、実は夏や秋にも花粉は飛来して花粉症を発症する可能性があります。
夏場は5~7月頃に花を咲かせるカモガヤ・オオアワガエリなどのイネ科、秋口はそのシーズンに胞子を飛ばし始めるブタクサやヨモギ・カナムグラなどが注意しておきたい植物です。
いずれも、厳しい暑さや季節の変わり目に身体が順応できず、疲弊した頃に発症するため風邪と区別がつきにくいという特徴を持ちます。
上記の見極め方を参照にしつつ、判断に迷ったら医師の診断を受けることが確実です。

花粉症の二次症状に注意しよう

スギ花粉

花粉症の症状の中でも、特に鼻づまりは二次症状に発展しやすいです。
くしゃみや鼻水とは異なり、自覚症状が薄く認識しづらいため、そこから引き起こされる二次的な現象に関しても見落としがちなので注意しなければなりません。

鼻づまりが起きると、鼻呼吸が困難になるため口呼吸が中心になります。
口から息を吸うことにより、乾いた空気が直接喉に侵入して口腔内が乾燥した状態となり、喉がイガイガしたり、咳や痰が頻繁に出るなどの弊害が出ます。
そこから空咳が増えて、喘息に似た状態へと発展する例も稀ではありません。
また、耳の奥にかゆみが発生したり、幼児はかゆみによって鼻をいじる頻度が上がり鼻血の原因ともなります。
直接体調不良に影響するものではないですが、鼻づまりにより嗅覚が鈍って、食事の際に味が分かりにくくなるといった弊害も二次的な現象です。

他にも鼻づまりの影響は意外に大きく、息苦しいために寝不足になったり、体内への酸素の取り込みが低下するため脳に回る酸素が通常よりも減少して頭痛を招いたりします。
くしゃみや鼻水の頻度によっては、集中力の欠如や倦怠感といった弊害を招く原因となります。

風邪と同じように鼻水の粘度が上昇して、眉間や目の下などの顔の奥の部分に痛みを生じる副鼻腔炎も、合併症のひとつです。
鼻水が大量に分泌されて気道に入る割合が増すと、気管支炎の原因になり得ます。
侵入した花粉やそれを含んだ鼻水を飲み込むことによって発症する、下痢・腹痛や吐き気といった消化器症状にも注意しなければなりません。

さらに、目のまわり・目の下などの顔面や首筋などの皮膚部分に炎症が見られる、花粉皮膚炎を発症することもあります。
くしゃみや鼻水といった目立つ症状が出ずに、肌荒れなど花粉皮膚炎の症状だけでるケースもあるため、花粉のシーズンに肌荒れや炎症を起こす方はよく覚えておいてください。
目や首のまわりなどは特に皮膚が薄く繊細であるため、かゆみを解消したくて強くかいてしまうと色素沈着が起き、黒ずみの原因となります。

また、花粉の種類やその量によっては、稀にアナフィラキシーショックを起こす恐れがあるため、十分注意が必要です。
たかが花粉症とあなどらず、疑わしい症状が見られたら医師の診断を受けましょう。

花粉症を薬で治療ができる

笑顔の看護師

外出時にマスクをしたり、帰宅時は外で衣服についた花粉を払ったり、手洗い・うがいを入念にするなど花粉対策は必須です。
これら予防策や防衛策の他に、薬を用いてつらい症状を和らげたり、快方に向かわせることもできます。

最も一般的で効果が高いとされるのが、アレルギー疾患の対症療法薬である「抗ヒスタミン薬」です。
鼻や喉の粘膜に存在する肥満細胞が出す信号「ヒスタミン」をブロックし、過剰な防衛反応を示さないようにする効果があります。
つまり、服薬することで花粉症の症状を緩和・ストップしてくれる薬です。

抗ヒスタミン薬は、1950年代から存在する第一世代と呼ばれる製品と、第一世代の欠点を補い改良された第二世代の製品の二世代が存在します。
第一世代の製品は、服用するとたちどころにくしゃみや鼻水といった症状を止める強い効き目が特徴的ですが、1時間以内に発症する眠気や口の渇きといった副作用も強いものでした。
1980年以降に登場した第二世代の製品群は、効き目はそのままに成分からR体だけを抽出して副作用を抑えた、優秀な薬です。
そのため、現代では第一世代の製品はほとんど用いられておらず、第二世代の処方が一般的です。

ただし、欠点を改良したといっても完全ではなく、多少なりとも副作用は残っています。
第二世代の抗ヒスタミン薬においても、効き目の強い製品に関しては自動車の運転前や高所での作業前は服用しないよう、注意書きが添えられていることも覚えておいてください。
病院で診察を受けた際や薬局で処方された際に、用法用量をよく聞いておくこと、また治療方法をきちんと守って服用することが大切です。

また、鼻炎に直接薬効がある点鼻薬や、目のかゆみ・涙目に効能がある点眼薬なども即効性があり効果的です。
ステロイド点鼻薬は、鼻の粘膜に直接吹きかけることによりむくみを取って鼻の通りをよくします。
ひどい鼻づまりには、血管収縮性点鼻薬も大きな効果が望める製品です。
ただ、効果が強すぎるため常用は避けた方が賢明でしょう。

目のかゆみやゴロゴロする場合は、アレルギー性の結膜炎を起こしている可能性があるため、これを緩和するために化学伝達物質遊離抑制剤やステロイド点眼薬を用います。
生成されたヒスタミンを、脳に送って命令を出させる過程を阻止して症状を抑える働きがある薬です。